今、若い方や女性にも増えてきている「逆流性食道炎」。
起床時や食後は喉まで胃酸が上がり喉やみぞおちが焼ける感じで、食事内容にもかなり気をつけないとすぐぶり返すなど仕事に支障をきたしている状態の方が多く、長期化する疾患の一つです。
このブログでは病院の薬では改善が乏しい、もしくは再発しやすいという方を対象に原因や対策、整体で変わるのかなど話をしていきたいと思います。
逆流性食道炎が増えている理由
この疾患は高齢者に多く見られた疾患でした。高齢になると下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)が緩んでしまい、胃酸が逆流してしまうというものです。
しかし今は若い方もこの疾患に罹る方が増えています。それは大きく分けて二つあります。
便秘と脂肪分の多い食事
便秘になるとなぜ逆流性食道炎になりやすいかというと、腹圧が上がるからです。
胃は腸からの圧迫を受け食道へ逆流しやすい状況に陥ります。便秘の方の10%はこの疾患に罹患しているというデータもあるそうです。
二つ目の脂肪分の多い食事は何が悪いかというと、十二指腸からコレシストキニンというホルモンが分泌され、下部食道括約筋がゆるんだり、胃酸が増えたりします。
これは、脂肪がほかの栄養素に比べて消化に負担がかかるからです。そのため、脂肪分の多い人も逆流性食道炎になりやすい傾向にあります。また、昨今は食の欧米化で脂肪分の多い食事になりがちですのでなおさら注意が必要です。
一般的な治療法(病院)
食事療法
胃食道逆流を悪化させる食物としては、高脂肪食をはじめチョコレート、アルコール、コーヒー、炭酸飲料、柑橘系ジュース、香辛料、玉ねぎ等が挙げられます。
意外にも餅やあんこ、饅頭なども増悪因子になります。
食事療法としては、これらの食事を避けることが重要です。たばこも増悪因子となるので喫煙も避けた方がいいでしょう。
腹圧の上昇が逆流の原因、増悪因子となることから、食べ過ぎに注意する、前屈みを避ける、食べてすぐ横にならないなどの注意が必要となります。
薬物療法
病院では薬物療法が逆流性食道炎の改善の主なやり方です。胃酸の分泌を抑制する薬や胃や食道の蠕動運動を促進する薬、胃や食道の粘膜を保護する薬などがあります。主に胃酸の分泌を抑制する薬の処方が多いそうです。
生活習慣や薬でも改善しないときは最終的には外科的治療になります。
投薬だけでなぜ改善しないか?
投薬を中断したら再発をしてしまうという方もいらっしゃいます。その場合は別のアプローチが必要になってきます。
例えば、背骨が曲がってしまっていて胃を圧迫しているという場合です。薬を飲んでいるときはまだ症状は治まっていても、姿勢を改善するように筋トレや姿勢の矯正をしないといけません。
仕事で前かがみでの姿勢が多い仕事などは大変ですよね。
整体をすることで良くなるのか?
先ほど話したように前かがみで胃が圧迫を受けて症状が増悪するということがあります。前かがみが強くなる原因もいくつかありますが、一つは肩が巻くことで状態が前かがみになってしまいます。
長時間のパソコン作業や長時間の運転も肩が内側に巻いてしまう原因になってしまします。
首や胸椎の歪みも神経を返して胃腸の働きに影響を与えてしまいます。頸椎や胸椎の歪みを改善することで神経の流れが良くなり症状が改善しやすくなることもありますので、薬ばかりに頼らず整体も視野に入れてみるのもいいかもしれません。
疲労回復センターではどのようなことをするのか
疲労回復センターでは来られた方の話を聞きながら原因になりそうな部位を検査をしながら探していきます。
レントゲンやCTなどの医療器材はないのですべて体の固さや動きを手で診ながら状態を把握していきます。
施術は脊柱を手や指で軽い刺激を加えていきます。これが自律神経に作用し内臓に刺激を与えることが出来ます。
身体が疲労している場合は眠気が強く出ることもありますが体からのサインですからすぐに寝ることをお勧めしています。
施術は20分から30分程度で検査で引っかかっていた部位の痛いや動きが変わっていることに気が付きます。ほとんどの方はこんな優しい刺激で変化がでるんだと驚かれます。
逆流性食道炎では首、胸椎の大きなゆがみ、硬さなどがないかを確認していきますが、即効性はないので3か月くらいの期間を要しながら体質の改善を図っていきます。
まとめ
QOLという言葉は聞いたことがありますか?quality of life 生活の質という意味ですが、逆流性食道炎になると著しくQOLを損ねてしまいます。
がんや糖尿病よりも深刻という報告や、製薬会社と大学の共同研究では週一回の逆流性食道炎の発現でも労働生産性の低下が確認されており、なんと9,5時間の損失になるそうです。
お仕事をされているからでしたら、すぐにでも改善していかないとどんどん損失が拡大してしまいますので早いうちから手を打っておきましょう。